電位
電圧の換算について
電圧(電位差)は、回路に電流を押し流す「圧力」を表します。単位電荷あたりのエネルギー、すなわち2点間で電子を動かすときの仕事の大きさです。電流は閉じた回路がなければ流れませんが、電圧は電位の異なる2点のあいだに存在し、開回路であっても生じます。電池は化学反応によって、発電機は電磁誘導によって電圧を保ちます。
SI単位はボルト(V)で、1クーロンあたり1ジュール、つまり1クーロンの電荷に1ジュールのエネルギーを与える電位差として定義されます。電圧の範囲は非常に広く、神経信号や精密計測のマイクロボルトから、電池や家庭用回路でおなじみのボルト、送電のキロボルト、さらに落雷や粒子加速器のメガボルトにまで及びます。オームの法則(V = IR)と電力の式(P = VI)で電圧の関係を理解することは、電気・電子のあらゆる作業の基礎です。
本コンバーターは、電子回路や電力工学で使われるマイクロボルトからメガボルトまでの標準的な電圧単位をすべて扱います。
電圧のよくある換算
| 変換元 | 変換先 | 掛ける数 |
|---|---|---|
| V | mV | 1,000 |
| mV | V | 0.001 |
| V | kV | 0.001 |
| kV | V | 1,000 |
| V | μV | 10⁶ |
| μV | V | 10⁻⁶ |
| MV | kV | 1,000 |
| kV | MV | 0.001 |
| V | statV (CGS) | 0.003336 |
電圧の単位リファレンス
ボルト(V) – 電位差のSI単位で、電荷1クーロンあたり1ジュールのエネルギーに等しくなります(1 V = 1 J/C)。1800年に初の本格的な電池(ボルタ電堆)を発明したアレッサンドロ・ボルタにちなむ名称です。代表的な値:単セル(化学種により 1.2-3.7 V)、USB(5 V)、車載系(12-48 V)、家庭用電源(国により 100-240 V)。電圧は電圧計を並列に接続して測定します。
ミリボルト(mV) – 1/1000 ボルトで、センサーや生体信号に欠かせない単位です。熱電対の出力はミリボルト級です(K型:約 40 μV/°C)。心電図の信号:0.5-2 mV。脳波:10-100 μV(0.01-0.1 mV)。pH電極:pH 1単位あたり約 59 mV。精密計測ではサブミリボルトの信号を日常的に扱います。
マイクロボルト(μV) – 1/1,000,000 ボルトで、精密計測と神経科学の領域です。脳波や筋電の信号はこの範囲に入ります。低雑音アンプの仕様には μV 単位のノイズフロアが記載されます。地震計の出力や無線受信機の感度もマイクロボルトで示されることがよくあります。このレベルの測定には入念なシールドと接地が必要です。
キロボルト(kV) – 1,000 ボルトで、送電や産業機器の標準的な単位です。配電線は 4-35 kV、高圧送電は 110-765 kV で運用されます。X線管は 20-150 kV で動作します。電気自動車のバッテリーは 400-800 V(キロボルト域に近づいています)。ブラウン管テレビは電子の加速に 15-30 kV を用いていました。
メガボルト(MV) – 1,000,000 ボルトで、極端な用途で登場します。落雷の電位差は 100-300 MV。バンデグラフ起電機は数 MV に達します。粒子加速器はイオンの加速に MV を使います。高電圧の研究施設では数十メガボルトに達することもあります。こうした電圧には並外れた絶縁と安全対策が必要です。